KING SEIKO　44KS | L o'clock

■「スイス時計にも負けない日本製時計を生み出す」を命題に掲げ精工舎（現在のSEIKO）の第二精工舎(亀戸工場)が1960年代に製造していた”KING SEIKO(キングセイコー)”です。搭載されている機械は、当時スイスのクロノメーターを目標にして開発された手巻き式機械”44A”です。以前に発売していたファーストモデルには無かったハック機能（秒針停止機能）を改良と追加をし実用性を向上させ、クロノメーター優秀級基準精度でのテストを行い安定性も実現しました。そして、その後スイスのクロノメーターをクリアさせた機械”4420A”や”4502A（45系）”の基盤となり第二精工舎製ムーブメントの最高傑作と言われています。セイコースタイルと言われるデザインへと発展していく原型的なケースやラグは、平面と直線を使った無駄のないフォルムで美しさがあります。シルバーの文字盤に平面多角カットのアップライトインデックス、平面部分を強調し角をカットした長短針はシンプルで見やすさを追求した作りになっています。当時のニーズに応えスクリューバックタイプで防水性を高めたその裏ブタにはキングの名にふさわしい金色のメダリオンが輝き、第二精工舎の誇りと色褪せることのないセイコースピリットを感じさせます。ベルトは柔らかな質感が心地よいHIRSCH社製Merinoのブラウンを組み合わせました。