お店がオープン

昨年11月からシャッターが降りていた向かいの物件に今日から新しく洋食屋さんがオープンして、ちなみに店の店主は以前に豪徳寺の近くのバーでよく飲んでいた時から知っていて、その人柄をあらわすように開店祝いの花が店の前にはずらりと並び華やかさにあふれ、また夜は集まってくる友人たちのために貸し切りのようで、たくさんの人たちに新しい門出を祝福されている賑やかな様子が閉店作業のガラス越しにも伝わって、活気があって、なんとなく勢いがあって、こちらまでウキウキと明るい気分になるような、独立して自分の店を持つというのはこうゆうことなんだよなと、ふと自分のことを思い返してみると、表通りから建物を奥に入った薄暗い2坪にも満たない場所で、ごたごたと嫌な気分で会社を辞めたその翌日から店をあけ、そもそもその前から場所は借りていたのだけれど、とにかく一人で生きていければいいと思っていたから告知も特にせず、オープンしたお店には誰かから花が届くわけでも無く、祝福されるわけでも無く、遠方に暮らす友人がお祝いを送ってくれたのを思い出したけれど、さらには確かその日は土砂降りの雨で、今見ているお向かいさんにあるような高揚感は全くなく、そんな小さなお店でも本当にありがたいことにいろいろな人が来てくれて、雑誌なんかにも掲載されて、新聞にも載ったりして、なんだかんだで表通りに移転して、その時はたくさんお花を頂いて、パーティみたいなこともやって、そしてなんともうすぐ丸六年が経とうとしていて、何もできないけれどとりあえず出来ることを頑張っていろんな人たちに喜んでもらえるように、なんとか長く続けていけるようにしたい、と向かいを見ながらあらためて思うのです。