先日入荷したOMEGAの修理に取り掛かります。シリアルナンバーから1960年頃の製品であることがわかります。キャリバーは№520、変則的な出車式の手巻ムーブメントで、あまり目にすることのない機械です。500番台(500、550、560など)のほとんどは自動巻きなのですが、これは手巻でシーマスターに搭載されていることが多いようです。オメガの生産ライン(工場)の関係のようですが詳細については良くわかりません。そして基本的な構造は470番台の自動巻きムーブメントと同じようです。(ややこししい笑)
輪列と香箱を組み込んだ状態です。ローズゴールドメッキ仕上げの美しいムーブメントですね。
その上にもう一つ受けがのります。出車と秒カナの受けですね。
脱進機も組み込みました。見た目にも美しいスワンネック型緩急針の高級仕様です。
入荷時点ではリュウズ操作が出来ず、巻芯もサビて細くなっていました。巻芯とリュウズは新しい部品に交換です。
文字盤が少し傷んでいますがこれもビンテージ時計の楽しみの一つ。古びた感じを楽しみましょう。少し小さめのケースサイズも時代を感じられて良いですね。