アラームクロック <時の記念日フェア>

明日、明後日の土日はsarasa design lab.でおこなっている『6月10日は“時の記念日”』のイベントの後半です。イベントで販売しているビンテージアラームクロックは個人的に大好きなアメリカ製のBigBen&BabyBenです。そのうちのいくつかをご紹介します!

アメリカのクロックメーカー”WESTCLOX”社から最初の”BigBen Style1″が発売されたのが1909年、その翌年には”BabyBen”が発売され、デザインをすこしづつ変えながら長きにわたって生産が続けられます。残念ながら”Style10″は中国製になりますが、1979年から2000年まで販売されていた”Style9″まではアメリカで製造され、一部のモデルはカナダ、イギリス、スコットランドでも製造されていました。

~BabyBen Style5 Gun metal (black)  Luminous dial~

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1939年に製造が開始され、1942年からの約3年間はウエストクロックス社が戦争材料の生産に切り替わり一般向けの生産が中断するものの、1949年まで造られていた”Style5″です。外装や外箱のデザインは初期のポラロイドカメラのデザインなども手掛けた工業デザインナー、Henry Dreyfuss(ヘンリー・ドレフス)によるもので1939年にアメリカで特許を取得しています。全部で9種類あるバリエーションの中でも暗がりで時刻を確認しやすい夜光付きのタイプです。

~BabyBen Style6 Gun metal (black)  Luminous dial~_DSC6352

1949年から1956年まで製造されていた”Style6″です。デザインは”Style5″と同じくヘンリー・ドレフスです。今までのBigBen、BabyBenはアラーム表示が12時のインデックスに重なっていましたが、”Style5″よりも文字盤面を大きくすることによって”Style6″ではじめて『12』の数字が削れることなく表示されました。柔らかな丸いフォルムと精悍なガンメタリックの外装ケースとのギャップが面白く可愛らしいモデルです。

~BabyBen Style7 black  Luminous ~_DSC6360

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Ellworth Danzによってデザインされ1956年から1964年まで販売されていた”Style7″です。BigBen、BabyBenで初めて中央にアラーム設定針が配された”Style7″ですが、「ただの丸い時計」と言われデザインの特許を取得できませんでした。1960年ごろまで製造されていた初期モデルはアラームと時計のゼンマイを別々に巻き上げるムーブメントを搭載し、それ以降は両方を一つのノブで巻き上げるタイプへと変わります。また、文字盤の下部に記された製造国の表示が“MADE BY WESTCLOX, LA SALLE, ILL. U.S.A.”から、“MADE IN U.S.A.”というシンプルなものへ変わりました。

~BigBen Style8 black  Scotland made ~_DSC6349

1964年から販売が開始された”Style8″には赤や青、緑などのカラーバリエーションも登場し今まで以上に多くのタイプが存在します。ウエストクロックのスコットランドでの製造は1948年に始まります。1949年には一週間に1万個を生産し、1950年には生産数が通算100万個に達します。そして1960年代の半ばにはスコットランドで生産されたクロックの3分の1以上が世界110ヶ国へ輸出されるようになりました。カラーの他にアラーム機能にもいくつかの種類があり、『REPEATER』は、一定時間アラームが鳴ると一度止り、しばらくするとまた鳴り始めるユニークな機能になっています。

“Style5″から”Style8″のブラックモデルをご紹介しました。可愛らしいデザインは雰囲気のあるインテリアとしても魅力的です。これ以外にも様々なモデルがありますので是非、実際に手に取ってご覧になってください!