- 手巻 / Cal:290 / 振動数:18000 / 精度: ±60s/day
- Ser/Ref :0311185 / J14051
- ケース:35mm
- バンド:19mm ブラウン・型押しカーフ・白ステッチ (HIRSCH/Modena)
- 製造年:1960年
- 状態:△・・・ケース・文字盤多少傷あり。
- 手巻式腕時計が主流だった当時に自動巻の普及を目指し開発された”SEIKO Gyro Marvel”です。セイコーの初代自動巻腕時計がとても高価であった為、価格を抑え自動巻を広めようと、斬新なアイデアを盛り込み開発されたのがジャイロマーベルです。セイコー独自の巻上げシステム「マジックレバー」は、ゼンマイ巻き上げ・ローター回転方向の切替・逆回転防止と3つの働きを1本のレバーで行う、まさに”魔法の手”と言える機構を初めて搭載しました。マジックレバーはその後も改良を加えられながら、多くのモデルに搭載される重要な機構としてセイコー自動巻を支えていきました。またスイスのエテルナ社が開発した、ローターの巻き上げ効率を向上させる「ボールベアリング」を内蔵するシステムも国産自動巻初搭載し、独自性だけでなくスイス製品の長所も積極的に取り入れた、自動巻腕時計への意気込みが感じられるモデルです。「和製バブルバック」とも呼ばれるふっくらしたケース形状からは、暖かみのある優しい雰囲気を感じます。そのケースフォルムとは逆に、細身のドーフィン針とバランスを合わせた細めのインデックスからは、スマートな印象を受ける気品さがあり、当時のサラリーマンが腕に着けている姿が浮かんできます。緩く湾曲したシルバー色の文字盤に多少の傷がありますが、全体のデザイン性は失われず十分にビンテージウオッチの雰囲気を楽しめます。当初12時下に付けられていた「S」マークではなくプリントされた「独楽」マークは、その後の自動巻にも使われていることから、自動巻腕時計を普及させていこうとするセイコーの思い入れが窺えます。フォーマルでも使いやすいデザインですが、ベルトにはカジュアルな場面で着けることをイメージし、スポーティさがでる白ステッチの入ったHIRSCH社製・Modenaのブラウンをセレクトしてみました。(F)
35,000円(税別)SOLD OUT